不動産売却には2つの方法がある!仲介と売却の違いとは
不動産売却には買主と売主で交渉する「仲介」と不動産会社に直接物件を買い取ってもらう「買取」の2種類があります。本記事では仲介と買取の違いや、あなたが仲介と買取のどちらに向いているかについて解説します。不動産を売りたいと考えている方は参考にしてみてください。ではまず仲介売却から解説します。
仲介売却とは
不動産売却の「仲介」とは買主を不動産会社に探してもらうことです。不動産会社は売主の希望価格をもとに、新たな契約者を探します。新規購入者が物件を買い取る形になるため、不動産会社が買い取る「買取」に比べると高く売れるのがメリットです。
しかしすぐに買い手が見つかるとはいえないため、すぐに売却したいという場合には不向きといえるでしょう。なお不動産会社によっては、一定期間内に売却できなかった際に利用できる「買取保証サービス」を行っている会社もあります。「仲介で売却したいけどいつまでも売れないはちょっと…」と考えている方は確認するとよいでしょう。
買取売却とは
一方、不動産売却の「買取」とは、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。買取は新規購入者を探す必要がないため、すぐに売却できることがメリット。また高い仲介手数料がかからないため、無駄な費用を削減できます。
しかし不動産会社は買い取った物件をリフォームし、宣伝や広告を作成し売却するため、さまざまな費用がかかります。そのため買取価格は相場よりも低くなることが多いでしょう。「売却価格をとにかく高くしたい」という方は買取よりも仲介を選ぶ方がよいといえます。
仲介と買取の違い
ここまで仲介と買取について見てきましたが、ここからは双方の違いを詳しく見ていきます。どちらが自分に合っているのか検討しながら見て頂ければと思います。
■買い取り主の違い
まず仲介と買取の違いとして「買い取り主の違い」が挙げられます。仲介では主に一個人が物件を購入しますが、買取の場合は不動産会社が購入します。個人での購入では、通常自分が住むための「住居」としての需要が強くなりますが、買取では不動産がリノベーションや設備の刷新などの付加価値を付けて再販するケースが多くなります。このように仲介と買取では買い取り主の違いによって、売却後の不動産の使い道も変わってきます。
■売却期間の違い
加えて仲介と買取の違いには「売却期間」があります。仲介での売却を希望する場合には物件を売却するための適正価格として3か月で売れると予想される金額を設定し、広告サイトや販売サイトに掲載します。そのため仲介では基本的に売却を決定してから3か月程度は余裕を見る必要があるのです。物件の状態や環境がよくない場合には、3か月どころか1年以上かかるケースもあります。反対に買取では買い取り主が不動産会社であるため、売却期間が短く済みます。不動産のプロが直接契約の条件を調整できるため、迅速な取引ができる売却方法といえるでしょう。
■売却価格の違い
仲介と買取では売却価格にも違いがあります。一般的に買取よりも仲介のほうが高く取引されるケースが多いです。理由としては不動産会社が買い取った物件は、その後リフォームや設備の修繕などを行い、再販するためいろいろな費用がかかるためです。そのため買取のほうが不動産会社への負担が大きく、売却価格が低くなるのです。買取でも売却価格を下げたくないという方は、いくつかの不動産会社で査定を行い、条件を見比べることが必要になります。
不動産を売るなら仲介と買取どっちがいい?
■仲介に向いている
仲介に向いている物件や条件は以下の通りです。
・売却金額が高額を希望する
・立地のいい不動産である
・売却が今すぐでなくてもよい
・築年数が浅い
上記のような物件であれば、適正価格で不動産に仲介してもらえば3か月程度で新たな契約者が見つかるでしょう。
■買取に向いている
買取に向いている物件や条件は以下の通りです。
・仲介手数料などの諸費用を払いたくない
・築年数が古い物件を売却する
・今すぐ資金が必要
・仲介で売却を検討しているが1年以上売れない
・重大な欠陥が残っている
上記のような条件を満たしている場合は買取で売却するのがおすすめです。とくに仲介で1年以上売れないような物件は「売れ残り物件」の印象がついてしまい、売れないのには訳があると深読みされてどんどん売れなくなってしまいます。売却価格が値引きされていくのは仲介のメリットを消すことにもなるため、1年以上立ってしまった物件は買取を検討するとよいでしょう。
今回は不動産売却の方法である「仲介」と「買取」の2種類について解説しました。仲介に向いている場合と、買取に向いている場合があるため、自分の希望に適した売却方法で売却できるとよいですね。また前提条件として仲介も買取もよい「買主」を見つけることが大切です。いくつかの不動産会社の中から信頼できる会社を選ぶことも、不動産売却を成功させる一つのポイントといえるでしょう。